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春から新たな生活を迎える皆さんへ

春はお別れの季節でもありますね。

令和5年度もあと数日でおしまいです。


先日WITHでは、4月より週5回の保育園や幼稚園に行かれる親子の皆さんと一緒に、小さなおしゃべり会のようなイベントを開催しました。


名前は「KADODEの日」

内容は、出産から春まで、24時間ずーーっとお子さんと一緒に居て、頑張ってきたよね!とママたちにおつかれさま、の気持ちを一緒にお話しする会、とでも言う感じですね。

ペットボトルのお茶とお菓子、お子さんにもお菓子を配りました。


最初は、「子育て頑張った証書」を授与!

内容は、今後もらう方のために内緒なのですが、10年前、WITHが始まった時に施設長に本当に降ってわいてきた?文が書かれた証書なのです。一字一句10年前から変わっていません。そう、利用者からスタッフになった3人も、みんな持っています。


これをお一人ずつスタッフからお渡しし、そのあと一人ずつお話をしていただきました。皆さんの言葉、全て文章にして記念に持っていたいくらいでした(実際は、聞くだけでメモも取っていないわけですが・・・)。スタッフからも一言ずつお話しさせて頂きました。


我が子はかわいいし、自分が苦労して産んだわけだから、絶対に護らなければ、○○しなければ、、、、と必死でしたよね。でも、ママが努力しようが、離乳食だって一生懸命手作りしようが、これがまた子どもには全く通用しません。子育てって、こんな苦行なのか・・・と想像よりもつらかったと思える方も多かったに違いありません。


「自己責任」。親が全部やんなきゃなんない、そんな空気感がまん延していることが、私には悔しくて、切なくて。妊娠~出産だけでも相当に大変で、それに4月より幼稚園の年少になるお子さんは、ちょうどコロナ真っただ中に妊娠・出産された世代。もう、ひとりひとりをハグしたいですよね。本当に頑張って子育てしたよねーって。ほんの一昔前、ヒトの子育ては、周りの人がみーーんなで協力してやっていくことだったのに。


WITHはマンションの一室にあります。

鉄のドアは、中がまったく見えないし、変な人が居たらどうしよう?知らない人と話すの不安だし・・・と入るのに逡巡された方も多いです。

そんな場所に、勇気を出してインターホンを押し、不安げな顔つきでぎこちない抱っこで来てくれたママたちが、だんだんだんだんと、笑顔が明るくなり、マスクを外し、自信を持っていく姿。私は、赤ちゃんが成長していくことももちろん楽しみですが、何より好きなのが、新米ママたちが「母親になって行く過程」を見せてもらえることです。0歳の赤ちゃんのママが、1歳になり、気付くと0歳のママに経験談を話してくれたり、使ってみた良かったものを、教えていたり。また、友達の輪が広がっていく話を聞くのも大好きです。先日、何人かのママたちで、ランチをしたんですーと嬉しそうな報告を聞くと、嬉しいなあ、地域で輪が広がっていっているなあ、とホッコリと温かい気持ちになれます。


毎年この時期このブログを書いていると、子育て支援なんて言葉はあるけれど、どっちが支援されてるんだかわからなくなります(笑)。きっと、毎年同じこと書いてます(笑)。


そして、一時預かりを利用された皆さんは、スタッフの対応を評価してくれていました。命をお預かりするわけですから、スタッフも本当に真剣に一人ひとりと接して、対応をしており、それが皆さんに伝わっていることは、何よりの励みになります。でも、ママがいないところで、スタッフになついてくれて、ひたすらに一緒に遊ぶ事は、楽しみでもあります。お子さんの成長をじっくりとみられる事も、一時預かりのだいご味でもありますよ。


今年度の大きな変化は、ランチタイムの再開でした。最初は机を離して置いたりしましたが、そのうちみんなで楽しく食べるようになりました。みんな持ってくるものは違いますが、「同じ場所で一緒に食べる」この楽しさは、友達というよりも子育てを共に過ごした「仲間」「同志」のような距離感がはぐくまれていきます。食事後は、時々「この子のママは誰だっけ?」という感じになる事もありましたね。そんな瞬間がじわっと嬉しい、スタッフはみんな感じています。


ママの話ばかり書いてしまいましたが、パパたちもこの一年は「どにちWITH」や平日も、来てくれました。ただ、依然として長時間労働が是とされる会社の方も多いので、仕事と子育てを両方やることは、本当に大変ですよね。育休中だったり退職したりして、24時間子どもに向き合うママへのリスペクトや感謝を口にするパパも増えました。(いや聞いてないよという方もいるかと思うのですが、絶対そうだと思います!)。ご夫婦で一緒に子育てをすることは、いろいろとぶつかる時もあるでしょう。でも、ぜひ話し合いを重ねて、コミュニケーションを取って、皆さんの家族像を作り上げてもらえたらいいなあと思います。どうぞパパは、ママの話を「意見せず」聞いてあげてください~!結論は?などと言わないでね!


子どもたちは保育園や幼稚園に行き、親以外のいろいろな大人やおともだちと関わり、どんどん成長して行きます。また新しい心配事もあることでしょう。おともだちとのトラブルも、小学校くらいになると出てくるかもしれません。そのほか、自分自身の悩み事など、いろいろ溜まってしまって、話したい!と思う事がありましたら、我々WITHのスタッフは、これからもあなた達の応援団でいることを、どうぞ思い出してください。いつでも話をしに来てもらえたらと思いますし、電話でも構いません。

人間、話をすると自分の頭の中が整頓され、冷静になれます。きっと私たちはアドバイスをすることはなく、、、出来る事は、皆さんがやりたい方向にそっと背中に手を添える、そんな感じだと思います。もちろん、我々以外でも、困った時はどんどん人を頼りましょうよ(笑)一人で頑張り過ぎず。私たちも頼らせてくださいね~!


そして、ひとつお願いがあります。

WITHでお世話になったから、恩返しがしたいと思ってくださるのなら、その気持ちはこれから親になる、もしくはなったばかりのママ・パパに回してください。その昔、私がワーママだったころ、小さな子を抱っこして肩身狭く満員電車に乗っていたママに、「大変よね~どちらまで?」と話しかけ、おしゃべりののちの別れ際に、「周りの目が気になっていたので、本当に声かけてもらえて助かりました」と言われたこと、今でも忘れられません。電車で、知らない人に話しかけるのは難しいかもしれませんが、皆さんがやってもらえたら嬉しかっただろうことを、どうぞ新米ママ・パパへ、やって差し上げてください。そんな周囲の優しさが、今の子育てには何より必要なのだと思っています。この地域の優しさ、温かさ、ぜひ一緒に作っていきましょうよ。


一緒にお子さんの成長を楽しむことができて、ママたちとおしゃべりしたり、さまざまなイベントを楽しんだりして、一年間があっという間でした。

お子さんの成長、皆さんの親としての成長を見ていると、私たちスタッフも来年度ももっと良い居場所になるように頑張って行かなければ、という気持ちになります。


この春、新たな生活が待っている方、一区切りとなる方。WITHに来てくれて、たくさんの時間を一緒に過ごせたことに、本当に感謝しています。どうぞ新たな生活でも、頑張り過ぎず、抱え込み過ぎず、自分らしさを大切に過ごして行かれることを、お祈りしています。お子さんの成長、楽しみにしています。

そして、これからも、いつでもWITHで待っています。



2024年の桜が咲く直前に  

施設長 小松 奈保子

スタッフ一同

 





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